カズレーザーと学ぶ、で伝えきれなかったこと。
スタッフ:カズレーザーと学ぶ、出演お疲れさまでした。
今回はどのような経緯で出演が決まったんですか?
山口:番組制作会社の方からクリニックに電話で出演依頼があったんですが、じつは3年ほど私生活ではテレビがない生活をしていたのでカズレーザーと学ぶ、という番組を全く知らなかったんですが出演してみて、お笑いとまじめな情報という2つの良いところをくっつけて魅力的な番組構成だなー、とつくづく思いました。
今回、出演させていただいた私の目的は、
やはり「口呼吸がどれだけ子供の成長発育に大きな影響を与えているか」ということをクリニックに通っている親子だけではなくて世の中の親御さんにも広く認知してもらいたいという気持ちで出演しました。
限られた時間だったので、伝えられたことや伝えきれなかったこともあります。
特にツイッターで多く頂いたのが「口呼吸が子供にとって本当に良くないというのはわかった、じゃー、解決策を教えてくれ」というものが多かったんです。
番組のなかでもジャングルポケットの斉藤慎二さんから「先生、口呼吸を治すにはどうしたらよいんですかー!」と質問されましたが、限られた時間の中で私は「口呼吸は簡単には治らない。トレーニングが必要なんですよ」としか回答できなかったので、このようなツイートが増えてしまいました。
スタッフ:テレビ番組はもしかしたら制作に1秒、何10万円もかかってるかもしれない世界だから詳しい話まではなかなかできないですよね。どのようなトレーニングをしていくのですか?
山口:矯正治療でクリニックに通っている子供達も初めは口呼吸から鼻呼吸への改善から治療が始まります。
鼻呼吸への改善は早い子で3か月、通常6か月かかります。
子供の矯正治療は5歳、6歳から始まりますが、年齢が上がるにつれて呼吸の改善には時間がかかるように思います。
なぜならば、口呼吸の時に使っている呼吸の筋肉と鼻呼吸をしている時に使っている呼吸の筋肉は全くなので、呼吸を改善するということは呼吸に使っている筋肉をガラっと帰るということなので、津左利きを右ききに変えるくらい大変なことなので年齢が上がるほど時間がかかります。大人になってから左利きを右ききに変えた人を見たことありますか?
スタッフ:そういえば、あまり聞かないですよね。
山口:そう。だから早い方が改善が早いんです。
スタッフ:実際にどのようなトレーニングをしていくのですか?
山口:治療を始めると親御さんに専用のアプリをダウンロードしてもらって、その中に入っているトレーニングの動画を観てもらいながら1日5分間のトレーニングと専用のマウスピースを日中の1時間、起きている時ならいつでも良いんですけど、お子さんが毎日することで楽しいことをしながらマウスピースをお口に入れてもらいます。
ユーチューブをみながら、ゲームをしながら、テレビを見ながらの3つが人気です。あと、お風呂に入りながら入れている子もいます。
それと就寝時にも必ず入れてもらいます。
スタッフ:…え、1日1時間と寝ている時だけでよいんですか?
山口:お子さんの場合、皆さん8時間から9時間は寝ているので、起きている時間のマウスピースの装着を合わせると、10時間近く、鼻で呼吸することになるので、
つまり口で呼吸する筋肉ではなく鼻で呼吸する筋肉を使う時間が圧倒的に増えることになり3か月から6か月で呼吸の改善ができるようになります。マウスピースをはめている時は鼻で呼吸してますから。
スタッフ:なるほど、口で吸うか、鼻で吸うか、入口の問題だけではなくて呼吸で使う筋肉を変えていくという問題を解決していくわけですもんねー。
山口:そうなんです。でもなんでもそうだけど、毎日の習慣化って本当に大きな変化を必ず生み出します。
呼吸改善のトレーニングや仕組みはそろっているので、あとは私たちがしっかりと毎日の習慣化のために親子を支援していくことがとても大切だと日々感じています。
スタッフ:そうですね、そういえばマザーテレサが言ってました。「習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。性格に気をつけなさい、それは運命になるから。」
ちょっと大げさかのしれないけど、習慣って大切だと思います。
山口:いやいや、大げさではないかもしれないよ。
口呼吸をしていると交感神経が優位になり、鼻呼吸をしていると副交感神経優位になる。
交感神経優位になると「体と心が興奮モード」になるし、副交感神経優位とは「体と心が休んでいる状態」になります。
性格や行動に呼吸が関係するというのは理屈に合っていると思います。
次回からは、知っているようで実は知らない、私たちの呼吸の本質についてお伝えしていきます。
最後までご視聴ありがとうございました