シーラント
こんにちは!汐入駅前歯科、歯科衛生士の神田です。
どうぞ宜しくお願いします。
秋も終盤に入り少し肌寒く感じる頃でしょう。冬を迎える準備は出来ましたでしょうか。
今回はシーラントとのつきあいかたについてお話しようと思います。
皆さんシーラントとは何かご存知ですか?
シーラントとは奥歯に
ある深い溝を封鎖することでむし歯を予防する予防処置のことです。
主にお子様のむし歯予防に使われています。
奥歯の溝は複雑な形をしているためプラークとよばれる細菌の
かたまりがたまりやすい所で人それぞれ溝の深さが違うため、
溝が深い方はどうしても歯ブラシの毛が奥まで届かないことがあります。
その溝に入り込んだ細菌をそのまま放っておくとむし歯菌のたまり場になってしまいます。
さらにお子様の場合、歯の生え変わりの時期なので、新しく大人の歯が生えてきます。
生えはじめたばかりの歯は、歯の質が弱くむし歯菌の出す酸にとても溶けやすいため深い溝がある生えはじめの歯はむし歯になるリスクがとても高いといえます。
歯は生えてから約4年間かけて一人前の硬さになります(萌出後成熟と言います)。
そこで役に立つのがシーラントなのです!
奥歯の深い溝をシーラントで埋めて細菌が溜まりにくくします。
むし歯になったところを削って詰めるレジンなどの詰め物とは違い、歯を削らずに詰めることが出来ます。
もし溝の深い奥歯にシーラントを詰めずに放っておくと、溝に細菌が溜まり酸によって歯が溶け、溶けたところから細菌が歯の中に入り込んで歯の内部でむし歯が広がってしまう可能性があります。
そうならないためにもシーラントはとても大切といえます。
そこでシーラントと賢くつきあうポイントを紹介します。
シーラントと賢くつきあう3つのポイント!!!
その1 『入れたら終わり』ではない!
シーラントを入れたからといってもうむし歯にならないわけではありません。
シーラントは、噛んでいるうちに一部が剥がれ落ちて歯の表面との境目に段差ができることがあります。
その段差から細菌が入り込んでむし歯になってしまうこともあります。
ですので、シーラントを入れた後はその後の状態を歯科医院で定期的にチェックしてもらいましょう!
その2 第二大臼歯にもシーラントを!!!
第二大臼歯は小学校6年生から中学1、2年のころに生えてくる大人の歯です。
この第二大臼歯にも深い溝がある事が多く、シーラントが必要になってくるのです。
でも中学生になると、部活や塾などで忙しくなりなかなか歯医者に行けなくなってしまいます。
その間にむし歯になってしまい「治療しなきゃダメだね」となってしまいます。
そうならないためにも、定期的に歯科医院を受診し必要なら第二大臼歯にもシーラントを入れてもらいましょう!
その3 シーラントに過信は禁物!!!
シーラントで奥歯の溝を詰めたからむし歯予防は大丈夫!と思ってしまうのもよくあることです。
むし歯は噛み合わせるところだけにできるものではありません。歯と歯の間にもむし歯はできます。
シーラントはあくまで「奥歯の溝」に対する予防処置です。
歯と歯の間には効果はありません。ですので、定期的に歯科医院に行き歯科医師や歯科衛生士にチェックしてもらいましょう!
次にシーラントが必要な子どもと必要でない子どもの例を紹介します。
シーラントが必要な子ども
・奥歯の溝が深い
・奥歯の溝が初期むし歯になりかけている
・顎が小さく、歯ブラシが奥まで届きづらい
・ほかの歯がむし歯になっている など
シーラントが必要でない子ども
・奥歯の溝が浅い
・ほかの歯にむし歯がない
・歯ブラシが奥までしっかり届いている など
最後に、第一大臼歯や第二大臼歯が生えはじめたらシーラントが必要かどうか歯科医院で診てもらいましょう!
シーラントは、必要な子どもに必要なタイミングで入れてもらえれば、むし歯予防効果が見込めます。
当院でもシーラントによる予防処置を行っていますので気軽に歯科医師や歯科衛生士にご相談して頂ければと思います!