子供こそメンテナンスが重要?予防すべきは虫歯だけではない?
皆さん、こんにちは。横須賀の汐入駅前歯科です。
お子様の歯の健康は親御様にとっても大切な関心事の一つではないでしょうか。
特に小児期は、歯や口腔の機能が発達する重要な時期であり、虫歯や歯茎のトラブルも起こりやすいです。
しかし、虫歯だけが心配の種ではありません。お子様の口腔の成長にはさまざまな要素が関わっており、歯磨きだけでなく、適切なメンテナンスや予防ケアが必要となります。
そこで今回は「小児口腔機能発達不全症」と小児歯科におけるメンテナンスの重要性に焦点を当てて詳しく解説します。
▼小児口腔機能発達不全症とは?
小児口腔機能発達不全症とは、子供の口腔機能が適切に発達しないことを指す症状です。
この状態では、噛む力や飲み込む力、話す力に問題が生じることがあり、成長期において十分な栄養が取れないだけでなく、口呼吸によって脳への酸素供給量が低下してしまい、脳の発育、特に前頭葉の成長発育に抑制がかかることから道徳観、協調性、思考力、集中力といった人格の形成にも影響を及ぼすことがあります。
具体例としては、発音が不明瞭になったり、歯並びが乱れやすくなったりすることが考えられます。また、これにより食事が困難となることで栄養不足に陥り、全身の発育にも悪影響を与える可能性があります。さらに、噛む力が弱いと消化器官への負担も増え、胃腸の健康に影響を及ぼすこともあります。この症状は、早期に適切な対応を行うことで予防可能であり、後々の矯正治療を必要としない場合もあります。
前頭葉の成長発育に抑制がかかることによるお子さんの特徴的な行動としては、集中力が続かなかったり、協調性が育たない事から友達とうまくいかなかったり、感情のコントロールが難しいため怒りや悲しみの感情が抑えられない、また学習に対する興味や意欲がわかない、などの問題行動となって現れてきます。
▼小児口腔機能発達不全症の原因
【原因1】不適切な生活習慣
小児口腔機能発達不全症の原因は複数あります。まず一つ目は、不適切な生活習慣です。
たとえば、軟らかい食べ物ばかりを与えることで噛む力が十分に発達せず、口腔機能に影響が出ることがあります。
また、指しゃぶりや長期間の哺乳瓶使用などの癖も原因の一つです。これらの習慣は、歯並びの乱れや顎の成長を妨げ、小児口腔機能の発達に悪影響を及ぼす可能性があります。
【原因2】口呼吸と舌の位置の問題
他にも、口呼吸や不適切な舌の位置(低位舌=舌が上あごにつかずに下がっている状態)も影響を与える要因となり、これらが原因で歯茎や顎の成長に問題が生じることがあります。
例えば、口呼吸は口腔内の乾燥を引き起こし、唾液の自浄作用が減少することで虫歯のリスクが増大します。
また、不適切な舌の位置(低位舌)は顎の成長を妨げるだけでなく、発音にも悪影響を及ぼす可能性があります。
▼小児口腔機能発達不全症を予防する方法
【方法1】噛む力を育てる食事
お子様の口腔機能発達不全症を予防するためには、日常生活の中で適切な習慣を身につけることが重要です。
まず、しっかり噛むことを意識した食事を提供しましょう。柔らかい食べ物ばかりではなく、適度に硬いものを噛むことで顎の発達が促進されます。例えば、生の野菜や果物、硬めのパンなどを取り入れることで噛む力が鍛えられます。
【方法2】指しゃぶりや哺乳瓶の使用を適切な時期にやめる
指しゃぶりや哺乳瓶の使用を適切な時期に止めることも重要です。
これにより、歯並びの乱れを防ぐことができます。不適切な習慣が長期間続くと、歯の位置や顎の成長に悪影響を与えるため、早めの対策が必要です。
【方法3】鼻呼吸の促進
口を閉じて鼻呼吸を促すことも効果的です。
これにより、口腔内の乾燥を防ぎ、唾液の分泌を正常に保つことで、歯茎の健康も守ることができます。
鼻呼吸は口腔内の自浄作用を高め、虫歯や歯茎の炎症の予防にもつながります。
また、鼻呼吸をすることによって脳への酸素供給量が正常となり、ひいては前頭葉の健全な成長発育によって正しい人格生成にも役立ちます。
【方法4】正しい舌の位置を意識
正しい舌の位置を意識させることで、発音の向上や顎の正常な発達を助けることができます。
舌が正しい位置にあることで、歯並びの整いが促進され、発音の明瞭さも向上します。正しい舌の位置は、しゃべったり食べている時以外は舌先がスポット(上の真ん中の前歯の裏の歯茎の部分)に軽く触れている状態が正常です。
これらの予防策を日々の生活に取り入れることで、小児口腔機能発達不全症を未然に防ぐことが可能となります。ここまでの内容で疑問や不安がある方は、いつでもお気軽に横須賀にある汐入駅前歯科の小児歯科までご相談ください。ちなみに、当院では小児矯正にも力をいれております。
▼子供のメンテナンスは何をするの?
お子様の口腔の健康を守るためのメンテナンスには、さまざまな方法があります。
横須賀にある汐入駅前歯科の小児歯科では、メンテナンスでお越しになったお子様に対して、以下の処置や指導を行っております。
◎歯磨き指導
歯磨き指導は、お子様が正しいブラッシング方法を身につけるための重要なステップです。
小児歯科では、年齢に応じたブラッシングの仕方を丁寧に教え、虫歯予防だけでなく、歯茎の健康も保てるようサポートします。
例えば、力を入れすぎないようにすることや、歯と歯茎の境目を丁寧に磨くことなど、細かな点にも注意を払います。正しいブラッシング習慣を身につけることで、小児口腔機能発達不全症の予防にもつながります。
◎歯科衛生士によるクリーニング
歯科衛生士による定期的なクリーニングは、歯垢や歯石の蓄積を防ぎます。
クリーニングはお子様の歯の健康を守るだけでなく、口腔機能の正常な発達を促進する役割もあります。特に歯垢や歯石が蓄積すると、歯茎の炎症を引き起こし、口腔内の健康に悪影響を及ぼします。汐入駅前歯科では、お子様がリラックスしてクリーニングを受けられるよう、クリーニング専用のお部屋をご用意しています。隣で歯を削る音がしたり消毒の匂いがする環境ではお子様がリラックスできなかったり、そもそも怖がって歯医者に行きたくないというお話も聞いておりますので私たちはお子様の安心感を大切にしています。
また、歯科衛生士がクリーニングを行う際に、お子様の口腔内の状態を確認し、問題があれば早期に発見し対処することも可能です。
◎シーラント充填
シーラントは、奥歯の溝を樹脂で覆うことで虫歯を予防する処置です。
特に噛み合わせ部分に虫歯ができやすいお子様には効果的です。この処置は、小児口腔機能発達不全症の予防の一環としても役立ちます。虫歯が少ない状態を維持することで、噛む力をしっかりと発達させることが可能です。
また、シーラントは痛みを伴わない処置であり、歯科治療に対する恐怖心を和らげる効果も期待できます。
◎フッ素塗布
フッ素塗布は、歯の再石灰化を助け、虫歯を予防する効果があります。
フッ素は歯のエナメル質を強化し、酸に対する抵抗力を高めるため、特に虫歯リスクが高いお子様にとって効果的です。定期的にフッ素を塗布することで、虫歯リスクを減少させるだけでなく、歯のエナメル質を強化し、口腔機能の発達をサポートします。横須賀で小児矯正を考えている方にとっても、このような基礎的な予防ケアは非常に重要です。
毎日使う歯磨き剤にも濃度は低いですがフッ素は配合されておりますのでこちらを毎日使用するとともに、3か月~4か月に一度、歯科医院で塗布できる少し濃度の高いフッ素を歯に直接塗布する相乗効果でより高い虫歯予防効果が得られます。
◎生活習慣指導
生活習慣の見直しも、小児口腔機能発達不全症を予防するために欠かせません。
汐入駅前歯科では、お子様と親御様に対して、正しい食事の取り方や、指しゃぶりなどの癖を改善するためのアドバイスを行っています。例えば、糖分の多いおやつを控え、栄養バランスの取れた食事を心がけることが重要です。適切な生活習慣を身につけることが、口腔機能の正常な発達と健康維持に大きく寄与します。
また、適切な食生活は、顎の発達を促し、将来的な矯正治療の必要性を減らすことにもつながります。
▼まとめ
お子様の口腔の健康は、虫歯の予防だけでなく、口腔機能の正常な発達をサポートすることが大切です。
汐入駅前歯科では、歯磨き指導や歯科衛生士によるクリーニング、シーラント充填、フッ素塗布、生活習慣指導など、包括的なメンテナンスを行い、お子様の健康な成長をサポートします。
これらのメンテナンスを通じて、お子様の歯や口腔機能の健全な発達を促し、将来にわたって健やかな生活を送れるよう支援いたします。横須賀の地域の皆様に信頼される小児歯科として、親御様と共にお子様の健やかな口腔発達を見守っていきたいと思います。定期的なメンテナンスを通じて、お子様の健やかな笑顔を守りましょう。
お子様の歯並びの乱れが気になる場合は、小児矯正で対応させていただきます。