鼻呼吸は顔つきや歯並びに影響する?どんなメリットがある?
■鼻呼吸は子どもの顔つきや歯並びに影響する?どんなメリットがある?
こんにちは。横須賀の汐入駅前歯科です。
皆さんは、生きていく上で最も重要なことは何だと思いますか?
お金や健康、仕事など、数え上げたらきりがありませんが、視野をもっと狭くして、1分先の「生」を維持する上で
重要なことと問い直されたら、おそらくほとんどの方は「呼吸」と答えるとでしょう。
実際、人は
何も食べなくても 3週間 生きられる。
水を飲まなくても 3日 生きられる。
でも、呼吸ができなかったら 3分 で脳死になる。
これほど呼吸は人間の生にとって大切なものなのです。
医学的に呼吸というのは、10秒以上止まると「無呼吸」と判断されるため、基本的には毎秒行っていなければ生きていくことが困難となります。
そんな呼吸法は、鼻呼吸と口呼吸の2つに大きく分けられることをご存知でしょうか?
ここではそうした呼吸の仕方が顔つきや歯並びに与える影響、鼻呼吸をするメリットなどを横須賀の汐入駅前歯科がわかりやすく解説をします。
特に小さなお子さんがいらっしゃる場合は、呼吸の仕方によって発育が大きく変わることもありますので、このコラムの内容を参考にしてみてください。
▼口で呼吸するのが普通じゃないの?
冒頭で述べたように、呼吸の仕方は「鼻呼吸」と「口呼吸」の2つに大別できます。
一般的な感覚だと後者の方が正常な呼吸法に感じますが、実際はそうではありません。
私たちは本来、鼻呼吸をしなければならないのです。
◎そもそも鼻呼吸とは?
鼻呼吸とは、文字通り鼻から息を吸って酸素を肺へと送り込み、息を吐くのも鼻で行う方法です。
厳密には、鼻腔を通じて呼吸するため、口腔を通じた口呼吸にはないたくさんのメリットが得られます。
そこでまずは皆さんやお子さんが普段、鼻を口のどちらで習慣的に呼吸をしているのか確認してみましょう。
◎お口ポカンは口呼吸のサイン
安静時、例えば椅子に座ってテレビを見ているときや、リラックスして本を読んでいるときのような状態の時にお口がポカンと開いている場合は、
日常生活で口呼吸をしています。
また、食事の際に口を開いて食べているいわゆるクチャラーも日常生活で口呼吸をしています。日頃口を開いていると食事のときにも口を閉じることができないのです。(お行儀が悪いわけではないんです)
お口ポカンは小さなお子さんによく見られる愛くるしい仕草ではあるものの、お口や全身の健康に実害が及びやすいため、適切な方法で改善するのが望ましいです。
一方、普段からお口をしっかりと閉じている場合は、鼻で呼吸している可能性が高いといえます。もちろん、階段を上った後や激しい運動後には、酸素不足が生じて口呼吸が促されますので、それは例外と捉えてください。
▼鼻呼吸のメリット
小さい頃から鼻呼吸を行っていると、次に挙げる7つのメリットが得られます。
【メリット1】お口やのどの乾燥を防げる
口呼吸をしている人の多くは、口腔やのどの乾燥を実感していることかと思います。
冬になるとお口やのどが乾燥しやすいのは、湿度が低下していることも関係していますが、口腔を通して息を吸ったり吐いたりする影響も無視はできません。
一方、鼻腔には吸気に適切な湿り気を与える天然の加湿器のような作用が期待できるため、お口やのどが乾きにくいです。
その結果、鼻呼吸では後段で挙げるメリットも得られやすくなります。
【メリット2】口臭やお口の病気のリスクが下がる
口腔は本来、湿度100%の状態が維持されています。
それは唾液腺から分泌される唾液による作用です。また、唾液には抗菌作用、殺菌作用、自浄作用、再石灰化作用、緩衝作用など、口腔細菌の活動を抑えたり、歯を強くしたりする作用が期待できるため、口呼吸でお口が乾燥することは、お口の健康に極めて大きなデメリットを生じさせます。
具体的には、口腔乾燥によって口臭が強くなったり、歯周病や虫歯のリスクが高くなったりするのです。
鼻呼吸をすれば、そのリスクを容易に下げることができます。
【メリット3】風邪やインフルエンザ、コロナにかかりにくい
口呼吸による乾燥で注意しなければならないのは、お口の病気だけではありません。
鼻腔のような天然の加湿器が存在していない口腔からは、乾いた空気が直接、のどの奥へと流れ込むため、風邪やインフルエンザといった呼吸器の病気のリスクも上昇します。
しかも鼻腔にはもうひとつ、細菌やウイルスを排除する天然のフィルターの作用も期待できることから、口呼吸よりも鼻呼吸の方が感染性の呼吸器疾患にかかりにくいというメリットがあるのです。
感染予防のためにマスクをしていたとしても、その下で口呼吸をしていたら、風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症にかかりやすくなってしまう点に注意しましょう。
【メリット4】酸素と二酸化炭素をバランスよく取り込める
私たちが行う呼吸は、酸素だけ体の中に取り込めれば良いというものではありません。
なぜなら酸素を全身の細胞に運ぶためには、二酸化炭素も必要だからです。
ゆっくりと落ち着いて鼻呼吸を行うと、酸素と二酸化炭素をバランス良く取り込めることから、全身の健康も維持しやすくなります。
ちなみに、口呼吸では酸素を過剰に取り込むと同時に、二酸化炭素を過剰に排出してしまうので、全身の細胞・組織への酸素供給も非効率となり、身体の細胞や脳細胞への酸素供給が減少します。
【メリット5】一酸化窒素が肺に送られる
鼻呼吸をしていると、副鼻腔で「一酸化窒素」が産生されて吸気と一緒に取り込まれるので気道や血管の拡張を促します。一酸化窒素に強力な平滑筋弛緩作用があるからです。
その結果、酸素の取り込みをさらに効率良く行えるようになるのです。
また、一酸化窒素には、風邪やインフルエンザの原因となるウイルスを不活化する強力な作用もあるため、感染症リスクも低下させることができます。
【メリット6】悪い歯並びを予防できる
口呼吸は、歯並びを悪くする原因としても有名です。
口で呼吸していると口腔周囲筋が弛緩して、顎の発育が妨げられてしまうからです。
顎が正常に発育しないと、親知らずを除く28本の永久歯をきれいに並べるためのスペースが不足して、出っ歯や乱ぐい歯などが誘発されます。
子供の頃から鼻呼吸を意識的に行っていれば、口腔周囲筋や顎骨が正常に発育し、永久歯も自ずときれいに並んでいくことでしょう。
横須賀の汐入駅前歯科でも口呼吸と歯並びの関係性については、小児歯科や小児矯正でしっかりお伝えするようにしています。
【メリット7】健やかな顔立ちになる
成長期に鼻呼吸をしていると、鼻腔に適切な圧力や空気抵抗がかかることで、顔が前方へと発育していきます。
同時に、口腔周囲筋や顎骨の発育も正常に進み、健やかな顔立ちに育っていきます。
これは鼻呼吸を始めてからすぐに実感できるメリットではありませんが、将来的にお子さんへの素晴らしいプレゼントになることは間違いありません。
▼口呼吸を鼻呼吸へと改善する小児矯正
お子さんが口呼吸をしている場合は、まず親御さんがやさしく丁寧に説明をして鼻呼吸へと移行させるようにしてください。
お子さんの性格や年齢によっては、それだけで鼻呼吸をできるようになる場合もあります。
その一方で、なかなか治らない事も多いです。
というのは、口呼吸、鼻呼吸というのは単に口から吸っているか?鼻から吸っているか?という違いだけではなくて、実は口呼吸と鼻呼吸では呼吸をするときに使っている呼吸筋がまったく違います。
口呼吸を鼻呼吸に治すということは呼吸の際に使っている呼吸筋をガラッと変えるということなのでトレーニングをする必要があります。
親御さんによる説明や教育だけでは口呼吸が治らない場合は、横須賀の汐入駅前歯科の小児歯科までご相談ください。
当院は、子供の歯並びや顎の骨の異常に加えて、呼吸法も改善できるマイオブレース小児矯正を得意とする歯医者さんです。
これまで口呼吸がなかなか治らないというお子さんをマイオブレース小児矯正で鼻呼吸へと移行させた経験がたくさんありますので、まずはお気軽にご連絡ください。
▼まとめ
今回は、鼻呼吸が顔つきや歯並びにもたらす影響や鼻呼吸をするメリットについて、横須賀の汐入駅前歯科が解説しました。
鼻呼吸は、お口やのどの乾燥を防ぐ、歯周病・虫歯リスクを低下させる、感染症リスクが低くなる、歯並びが悪くなるのを予防しやすくなる、お顔つきが健康的になるなど、驚くほどたくさんのメリットがあるため、今現在、口呼吸をしている場合は早急に改善するよう努めましょう。
お子さんの口呼吸でお困りの場合は、いつでもお気軽に横須賀の汐入駅前歯科の小児歯科までご相談ください。マイオブレース小児矯正を始めとした歯科的なアプローチで、お子さんの口呼吸を改善いたします。
◎理事長の山口が「お口ぽかん」口呼吸と発達障害の関係についてユーチューブ動画で詳しく解説しています。鼻呼吸の大切さを知って頂くためにもぜひご視聴ください!