たんぱく質について
こんにちは
医療法人社団SED 汐入駅前歯科 管理栄養士の小山です。
夏の暑さが和らぎ、秋の気配が近づいて参りました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日は皆様に身近な栄養素である「たんぱく質」についてのお話を致します。
たんぱく質が体の中でどのような働きをしているか、ご存知ですか?
たんぱく質は「体を作るもとになる」栄養素です。
主に肉や魚、卵、大豆、乳製品などに含まれています。
私たちの筋肉や骨、皮膚などを作る材料になるだけでなく、体内で働く酵素やホルモン、体を守る免疫にもたんぱく質が関わっています。
つまり私たちが生きていくのに欠かせない栄養素なのです。
では、必要な分のたんぱく質が足りなくなったらどうなると思いますか?
実は、体の筋肉を溶かして、必要な分のたんぱく質を取り出してしまうのです。
体を動かすために必要なエネルギーが足りなくなった場合にも、同じように筋肉が溶かされてしまいます。
体を動かすエネルギーは、基本的には炭水化物(糖質)から使われていきます。
それが無くなると、今度は蓄えられた脂肪が燃やされる・・・というイメージがありますが、実は脂肪が燃やされるまでには少し時間がかかります。
その脂肪が燃えるまでの間に、エネルギーの代わりとして筋肉などにあるたんぱく質がエネルギーとして使われていきます。
このように、体は足りない栄養素を上手くやりくりしているのです。
「足りない栄養素を体がうまく補っているなら、食事からきちんと摂らなくても大丈夫」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが先程も申し上げたように、足りない分は体の筋肉を溶かして、たんぱく質を取り出しています。
たんぱく質が足りていない状態が続くと、徐々に筋肉が細くなってしまうというわけです。
筋肉が細くなると代謝が落ちますから、食事を抜くとダイエットには結果的に逆効果になってしまいますね。
また、筋肉が細くなる、ということは要介護や寝たきりの状態に近づいているという事になります。
特に高齢者の方は食べた量に対して、うまく使えるたんぱく質の量が減ってきます。意識的にしっかりとエネルギーとたんぱく質を摂り、いつまでも元気に過ごしたいですね。
(腎臓病の方はたんぱく質を摂りすぎると病態を悪化させてしまう原因になります。お食事を変える場合は必ず主治医の先生と相談してからにしましょう。)
汐入駅前歯科では、高齢者の方向けに食べる機能についての支援や、管理栄養士による栄養相談を行っています。お気軽にご相談ください。